山口県防府市の歯医者 あい歯科クリニック

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2019/03/14

3月定期例会journal club(東京)

3月14日(木)、いつもの日比谷にて、Jornal clubが開催されました。今回の2本は、

①Surgical treatment of peri-implantitis using enamel matrix derivative, an RCT: 3-and 5-year follow-up
Catrine Isehed et al 2018 JCP

②The effect of periodontal therapy in diabetice :Results after 5 -years
Westfelt E et al 1996 JCP

でした。

①は、enamel matrix、いわゆるエムドゲインをインプラント周囲炎に使用した場合、と使用しなかった場合の予後を比較した研究で、②は、糖尿病患者の歯周病治療の効果といったところでしょうか。

まず①ですが、初期ではエムドゲインを使用したほうが、骨の回復は早いようですが、5年経過すると差が全くでなかったという結論に至っております。(エムドゲイン使用群はロスと無し)
う~ん、微妙。。
ただし、母数があまりにも少ないため、鵜呑みにするのは良くなさそうだ(^_^;

②の研究からは、糖尿病の有る無しかかわらず、中等度~重度歯周炎の治療の、5年は健康な歯周組織を維持できた事が分かった。しかしながら、メインテナンス(プラークコントロール)をしっかり行わなければ、再発してしまうことも示されました。

また、この論文から、歯周病治療を行ってもHba1Cの改善に差が出ていないが、逆に歯周病治療を行ったから糖尿病が悪化せずに済んだ(相関関係)あるいは、1型2型糖尿病が混在したデータのため、十分な差が出なかったのでは?という意見が見られました。
糖尿病と歯周病の関連性は、日本歯周病学会ガイドラインでも糖尿病治療ガイドラインでも、共通の解釈がされているため、いまさら疑う余地もないが、こういった古典的な論文を紐解いてどのような経緯で現在に至っているかを探ることは、素晴らしいことですね!

最後は、ボスの講義もあり、充実した時間を過ごせました。

この研修会ってマニアックで質が高くて、素晴らしい会☆