山口県防府市の歯医者 あい歯科クリニック

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インプラント

2017/10/11更新

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インプラント治療の注意点について

院長・深野 源太 / ふかのげんた

インプラント治療は歯を失った方にとっては画期的な治療法で、有力な選択肢となります。しかし、この優れた治療でありながら、なんでもかんでも歯を失うとインプラントという考えには、警笛が鳴らされています。このことは、NHKクローズアップ現代(2012年放送小宮山先生)で大々的に取り上げられました。最新の治療ゆえ、われわれは正確な情報を捉え、臨床応用しなければなりません。十分な技術、知識はもちろん、術者の倫理観も重要になってきます。

インプラント治療の注意事項(2012年口腔インプラント治療方針より一部抜粋)

手術に対する
リスクファクター
オッセオインテグレーション
獲得に対するリスクファクター
上部構造制作に対する
リスクファクター
オッセオインテグレーション
維持に対するリスクファクター
全身的
・健高血圧
・心筋梗塞
・呼吸器障害
・肝機能障害
・腎機能障害
・出血性素因
・糖尿病
・高血圧
・心筋梗塞
・肝疾患
・腎疾患
・骨粗鬆症
・膠原病
・リウマチ
・喫煙
・ビスフォスフォネート
・ステロイド
・免疫抑制剤の服用
・健康保険が適用されない
・手術が必要
・骨の条件が悪い場合
患者負担が大きい
・健康保険が適用されない
・手術が必要
・骨の条件が悪い場合
患者負担が大きい
局所的
・骨量不足
・角化粘膜不足
・放射線治療の既往
・金属アレルギー
・奥歯に歯がなく
安定していない
・すり合わせで奥歯が当たる
・垂直的な隙間不足
・薄い歯茎
・高い審美性の要求
・悪習癖(歯ぎしり)
・口腔清掃
・悪習癖
・唾液分泌腺
・残存歯歯周病
・喫煙
・ビスフォスフォネート
・ステロイド
・免疫抑制剤の服用
・力学的問題
ほか

簡単な解説

どれも重要なファクターですが、特に多く見られるものを簡単に解説します。まず、全身的ですが、手術に適さない病気を持っていると、困難になります。特に、糖尿病は罹っている方も多く、有名なリスク因子です。コントロール状況が良いと、手術は可能です。ただ、うまく骨に生着しても、糖尿病が悪化すれば、インプラント周囲粘膜も感染を起こす可能性が高くなります。膠原病でステロイドを使用の方も、感染しやくすなるため要注意です。局所的には、骨不足は手術の難易度を大幅にあげます。神経麻痺や、大量出血、インプラント体の体内迷入など、トラブルを起こしてしまいます。また、歯周病の既往があったり、残っている歯が歯周病だと、あとでインプラントが抜け落ちて、大きなトラブルへとつながる場合があります。インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病(正確にはインプラント周囲炎)には罹ります。歯周病で歯を失った方は、インプラントでも同じことを繰り返さないよう注意が必要です。(重要!)長期にわたって、良好な清掃状態を維持できる方、大きなポイントです(長持ちインプラントに記載)。あと、喫煙は注意が必要です。

インプラント治療を選択する際の注意点

ここまでお読みになられた方には、もうお分かりだと思います。まずインプラントというものを知り、利点欠点を把握、リスクファクターを理解する。とういことが、インプラントを選択する意思決定に重要な働きをします。そして、もう1つ大事なことは、患者・術者の良好な人間関係を築くことだと思います。万能な治療法はありません。なので、何かトラブルがあった際に誠実に対応をしてくれるかが、インプラント治療を選択するうえでも大切になってくると思います。あと、何かトラブルがあったときに、すぐに通えるということは、大切だと思います。わからないことや不安があれば、しっかり相談し、お近くの信頼のおける先生にお願いするようにしましょう!

インプラント治療を選択する際の注意点

全世界で、100社以上あると言われております。この業界も、会社の吸収・合併、また消失がみられ、盛んに編成されています。主なブランド・メーカーは、下記のとおりです。

海 外
●ストローマン(スイス)
●ノーベルバイオケア(スウェーデン)
●アストラテック(スウェーデン)
●アンキロス(アメリカ)
●SPI(スイス)
●ジマー(アメリカ)
●3i(アメリカ)
国 内
●プラトン
●POI
●AQB

乱立するメーカー各社、研究を重ねて利点をだしております。ただ、現地点では海外メーカーのストローマンやノーベルバイオケア、アストラテックが抜き出ており、世界をリードしております。世界でのシェアの大部分を占めるため、世界中どこでトラブルが起きても、対応していただけます。
国内メーカーは、海外メーカーに比較し、安価で提供できる利点がありますが、システム自体がやや遅れており、バリエーションも少ない印象があります。もっとも、海外メーカーの研究費は膨大で、データを収集するネットワークが違うため、現地点の構図は、当然とも言えます。当院では、ストローマンインプラントを採用しておりますが、勤務医時代はノーベルバイオケア、プラトン、エンドポアインプラントを状況に応じて使い分けておりました。ただし、あまり多くのメーカーを口腔内に採用するのも疑問を感じております。やはり、シンプルな構造・機構であればあるほど、トラブル時のリカバリーが容易だと基本的には考えております。